改元。 歴史的な出来事。 しかし、特別な感情は沸かなかった。
繰り返されて、引き継がれて、続いて行く。安泰。素晴らしき哉。
「明治・大正・昭和」という響きが頭を過ぎる。レトロ感よりも、生き延びてきた時間の長さ。自分は「昭和・平成・令和」。
「昭和」に思いを強烈に感じるが、「平成」にそんな思いは薄い。平成時代がいちばんの社会的活躍期だったのに。
生きていることを有難く思い、生きている時間を楽しむ。仕方がない。これしかない。人間、錆びてくると、だんだん抹香臭くなる。ワビ・サビの境地へ、望みもしないのに、肉体がそうさせる。 枯れて来た。 季節は春満開なのに。